建売住宅と注文住宅の特徴や違いとは?
一戸建てを購入する際に、「建売住宅」にするのか「注文住宅」にするのかを悩むものです。
それぞれの違いを知る事により、自分に合った住宅を選ぶ事ができます。
本記事では、この違いを理解する上で重要となる特徴やメリット・デメリットを説明すると共に、
最後に、あなたがどっちのタイプかと、迷った際の解決策も説明いたします。
建売住宅の特徴、メリット・デメリット
■建売住宅の特徴■
建売住宅とは土地と建物がセットで販売されている一戸建て住宅の事です。
購入希望者は完成済みの住宅を見て決定するため、間取りや仕様がすでに決まっているのが特徴です。
建売住宅には既に建物が完成している状態で販売されている場合と、これから建物が建築される場合があります。
■建売住宅のメリット■
建売住宅のメリットは次の5つです。
①入居イメージが分かるので失敗が少ない
建売住宅は既に完成している状態の住宅を見て購入を決める事ができます。そのため、実物にてデザインや間取り、仕様を確認できるので、入居時にイメージの違いにガッカリする事が少ないです。
また、家が建てられた状態にて土地も確認できますので、日当たりや駐車場の広さ、隣接する家との状態も把握できます。
②入居までの期間が短い
建売住宅は入居までの期間が短いので、忙しい人や、入居を急いでいる人には最適な住宅です。
注文住宅の場合は、土地がない場合は土地から探し、その後で建築会社を探して、家の間取りや仕様を決め建築するため、長い期間が必要となります。
その点、注文住宅は、既に完成もしくは間取りや仕様が決まっている状態で購入するため、入居までが早く、また何回も打ち合わせするという手間がありません。
③割安になる事が多い
建売住宅は、購入価格が割安になる傾向があります。
価格が安くなりやすい理由としては、
・建築会社としても施主との打ち合わせが少ないので、人件費削減になる
・資材を大量発注する事により仕入れ価格を抑える事ができる
・規格が決まっているので材料に無駄がない
・分譲地の場合は、数件まとめて工事できるので効率が良い
などがあります。
④街並みがキレイ
分譲地での建売住宅の場合は、街並みがキレイというメリットがあります。
家のデザインに統一感があり、周辺の道路や敷地の境界も整備されているため。
とても街並みがキレイです。
⑤資金計画が立てやすい
土地と建物が一緒に販売されているため、購入費用の見積もりが明確で計画が立てやすいです。
また、住宅の間取りや仕様が決まっているため、後から追加費用が発生する事も少ないです。
■建売住宅のデメリット■
建売住宅のデメリットは次の4つです。
①間取りやデザイン、仕様の自由度が低い
建売住宅は建物が完成している状態で販売される事が多く、間取りや内装、外装、仕様などを自由に決める事ができません。
ただし、自由度が高いと迷う人や、間取りやデザインに強いこだわりのない人には向いている住宅になります。
②個性に欠ける場合がある
建売住宅では、同じエリアで似たようなデザインの住宅が並ぶことが多く、個性を出す事は難しいかもしれません。
その反面で、他の住宅と統一感があり似ているため、自分の家が目立つ事がなく、安心感を得る事が出来ます。
③家造りの達成感がない
建売住宅では、注文住宅のように何回も打ち合わせをして決めていったり、完成するまでの建築段階を見る事がないので、建てたという達成感は薄いかもしれません。
その分、入居までの期間が短く余裕があるので、早くに新居での生活に移ることが出来ます。
④「平均的な家」になる場合がある
建売住宅は、完成後の住宅を販売する事が多いため、一般的に好まれる家になる傾向があります。
見た目も販売価格も一般的なため、高級素材を使う事は少なく、そのため高級感に欠ける傾向があります。
気になるようでしたら、ガーデニングをしたり、カーテンや外にオブジェを飾る事により、高級感をプラスすると良いでしょう。
注文住宅の特徴、メリット・デメリット
■注文住宅の特徴■
注文住宅とは、持っている土地、もしくは、土地を購入し、自分の希望に合わせて間取りやデザイン、使用する材料などを一から自由に決めて建築する住宅のことです。
既製品の建売住宅とは異なり、購入者が住宅会社に希望を伝え、住宅を計画・設計し建築できる事が特徴です。
■注文住宅のメリット■
注文住宅のメリットは次の5つです。
①自由度が高いので自分好みの家を建てられる
注文住宅の最大のメリットは、オーダーメイドである事です。
間取りも、設備などの仕様も、内装・外装のデザインも自由に選択できます。
②個性を反映したこだわりの家に出来る
注文住宅では、既製品の枠にはまらない個性的な家を建てる事ができます。
こだわりが強い人にはピッタリの、「世界に1つだけのマイホーム」を手に入れる事ができます。
③住宅会社を自由に選べる
注文住宅では、自由に住宅会社を選ぶ事ができます。(建築条件付きの土地は除く)
そのため、各社から提案を受け、デザインや性能の好み、相性などを確認の上検討できます。
家は長く住むもので、その間修繕やリフォームが必要になる事もあります。
住宅会社とは長い付き合いになるため、この選択は重要です。
④費用の掛け方にも自由度がある
注文住宅は費用が高くなると思われがちですが、工夫しだいで費用を調整する事ができます。
注文住宅のメリットは自由度の高さです。費用を掛ける箇所と、抑える箇所にメリハリを付ける事により、限られた予算の中で家を購入する事が出来ます。
⑤家を建てる事の楽しさを味わえる
注文住宅では、土地探しから始まり、住宅会社を選び、間取りや仕様・デザインを決め、建築士と長い時間を掛け、少しづつ進んでいきます。
また、建築中の家を見れますので、完成していくまでの過程を楽しむ事ができます。
時間は掛かりますが、その間家造りを思う存分味わう事ができます。
この期間は、家族にとって良い思い出となり、かけがえのない時間となる事でしょう。
■注文住宅のデメリット■
注文住宅のデメリットは次の4つです。
①こだわり過ぎると費用が高くなる
注文住宅では、自由度が高い分、仕様や設備にこだわり過ぎると建築費用が予算を超えることがあります。
また、設計変更や仕様の追加によって、当初の予算を超えるリスクがあるので注意が必要です。
せっかくならと、こだわりたい気持ちは分かりますが、予算管理を徹底し冷静に判断するようにしましょう。
②入居までに時間が掛かる
注文住宅では土地から探す場合は、希望のエリアや条件に合う土地を見つけるのが難しく、購入前に時間がかかることがあります。
また、住宅会社選びや、設計・建築のプロセスが長いため、完成まで数ヶ月から1年以上かかることがあります。
将来、注文住宅にて家を持ちたい場合は、早めの計画が必要です。スケジュールに余裕を持って業者に相談するようにしてください。
③決める事が多く、手間が掛かる
注文住宅では、決める事が多く、その分打ち合わせが何回も必要になり、非常に手間が掛かります。
こだわれば、こだわるだけ、手間が発生します。
ただ、その手間も夢のマイホームへの道なので、楽しい時間となるでしょう。
④完成後のイメージと異なる場合がある
注文住宅では建売住宅と違い、購入前に完成した建物を見れないため、イメージの違いを感じる場合があります。
図面やパースでいくら確認しても、実際に完成した建物を見ているわけではないので、どうしてもこのイメージの違いは感じてしまいます。
少しでもこの違いを少なくするために、納得できるまで何回でも住宅会社に確認したり、実際に完成している家を見せてもらうと良いでしょう。
家造りにおいては遠慮は不要です。後になって後悔しないように、不安な事は解消するようにしてください。
建売住宅と注文住宅のどちらを選べば良いのか?
さて、自分は注文住宅と建売住宅のどちらを選ぶべきなのか?
それぞれに向いているタイプを紹介します。
■建売住宅に向いているタイプ
・忙しいので効率良く購入したい
・入居を急いでいる
・間取りやデザイン・仕様にこだわりがない
・予算を抑えたい
など。
■注文住宅に向いているタイプ
・家に強いこだわりがある
・家造りを楽しみたい
・他と似た家は避けたい
・スケジュールに余裕がある
など。
あなたはどちらのタイプでしょうか?
参考にしてみてください。
建売住宅か注文住宅で迷っている場合のヒント
建売住宅にしようか、それとも注文住宅にしようかと、まだ迷っていませんか?
迷っている際のお助けとして、決めるヒントをお伝えいたします。
①理想のイメージを想像してみる
建売住宅か、注文住宅かで悩んだ際は、まずは理想の家をイメージしてみてください。
どちらの家の方がイメージを実現できるかで判断できます。
②予算を明確にする
まず、総予算を決めたうえで、建物に使える費用、土地にかかる費用、その他の諸費用を考えます。
建売住宅は予算がはっきりしており、余計な追加費用が発生しにくいです。
注文住宅はカスタマイズの自由度が高い分、予算が膨らみやすいです。
③土地で判断する
土地は後から気軽に変更できません。
希望エリアに良い条件の土地がある方で決めるのも手です。
④建売住宅と住宅住宅を見学して比較する
実際に建売住宅や注文住宅のモデルハウスを見て比較すると、判断しやすくなるかもしれません。
見学することで、自分の好みや希望が具体化しやすくなります。
⑤プロに相談する
不動産会社、ハウスメーカー、建築士などの専門家に相談し、それぞれのメリット・デメリットについて具体的な意見を聞くと、判断しやすくなります。
プロに話を聞いてもらう事により、何かヒントを得られるかもしれません。
悩むことは当然ですが、自分や家族にとって何が最も大切かを明確にすることで、納得のいく選択ができるはずです。
それでも迷った際はお気軽にご相談ください。プロが解決いたします!