知らないと失敗する一戸建て購入の土地選び
一戸建てを購入する際は、建物だけでなく土地に関する注意点もしっかり確認する必要があります。
土地には様々な条例や規制があり、自由に新築や建て替えが出来ません。
また価格重視で購入した結果、逆に費用が掛かってしまう事もあります。
その他、知らないで購入したばかりに、不満足な結果に陥る可能性もあります。
購入前に不動産会社に確認する事はもちろんの事、自分自身が知識を付けておく事により、様々なトラブルを回避する事ができます。
この記事では、一戸建て購入時の土地に関するよくあるトラブルについて解説いたします。
<土地のトラブル例>
以下の土地には注意が必要です。
検討中の一戸建ての土地が、下記に当てはまっていないかをチェックしてみてください。
・建て替え・増改築ができない土地
・規制に引っ掛かる土地
・安いと思ったのに高くつく土地
・災害に弱い土地
・隣人とのトラブルが起きやすい土地
・生活に支障をきたす土地
建て替え・増改築ができない土地
いざ建て替えや増改築をしようと思ったらできないという事があります。後々に困らないように事前の確認が大切です。
■土地に関する法律改正があった■
土地には、都市計画法の「用途地域」が定められており、自由に家を建てる事ができません。
「用途地域」は13種類に分類されており、それぞの地域に、建築できる建物の種類や、用途、容積率・建ぺい率などの基準が「建築基準法」で定められています。
中古住宅の場合、既に建っているので一見問題がないように感じますが、実は法律改正により建築時と現在では、建ぺい率や容積率、建築可能な建物の種類や高さ制限が変わっている場合があります。
そのため、増改築ができない、最悪の場合は建て替えができないという事になりますので、購入前にしっかり確認するようにしましょう。
国土交通省 用途地域一覧
https://www.mlit.go.jp/common/000234474.pdf
■都市計画道路の予定地になっている■
一戸建て購入時には、隣接道路の将来的な計画を確認する事も重要です。
土地が都市計画道路の予定地になっている場合は、建築や増改築が制限がされたり、資産価値の低下や売却の難しさが生じる可能性があります。
また、都市計画道路が実際に事業化されると、補助金や代替え地の提案があるものの、立ち退きを余儀なくされ、面倒でもあります。
接道義務を果たせていない土地
中古住宅の場合でも法律改正により、増改築や建て替えの際に問題になるケースがあります。
住宅用の土地には、建築基準法で「接道義務」が定められており、
幅が4m以上の道路に2m以上接していなければ、建築する事が出来ません。
また、道路幅が4m未満の場合は、道路の中心線から2mバックしたところを道路境界線とみなす「セットバック」という規制が発生します。バック分だけ土地が削られることになります。
安いと思ったのに高くつく土地
相場と比べて安いと思った物件には理由があるのかもしれません。
安物買いの銭失いにならないように、その土地の調査はしっかり行いましょう。
■インフラが整備されていない■
土地によって現在でも、水道やガス、電気などのインフラが整備されていない場合があります。
インフラは生活する上で必要不可欠です。
もし整備されていない土地を購入した場合は、上下水道や電気などを土地に引き込みする必要があるため、整備費用を自己負担する必要があります。
■地盤が弱い■
土地によっては住宅を建てるのに適した強度がない土地があります。
このような土地の場合は、地盤を強化にする地盤改良がが必要になります。
地盤の弱さにも寄りますが、別途費用が掛かる事は避けられません。
■変形や高低差がある土地■
変形した土地や高低差がある場合は、設計や建築が複雑になり手間も掛かるため、その分建築費用が割高になります。
また建築できる家の自由度も低くなります。
広い土地であれば、そのような条件を逆に楽しむ事も出来るかもしれませんが、一般的には難しい土地と言えましょう。
災害に弱い土地
せっかく土地を購入したのに、災害に会い被害にあっては後悔してしまいます。
土地を購入する際は、
・近くに、過去に氾濫した事のある河川があるかどうか
・裏山では、過去に土石流が発生した事があるかどうか
・大雨により道路が冠水しやすいかどうか
などを確認する事が重要です。
また、国や市町村で発行しているハザードマップにて、災害の危険性を確認する事も判断材料になるでしょう。
ハザードマップポータルサイト https://disaportal.gsi.go.jp/
隣人とのトラブルが起きやすい土地
購入をしたら、そこに長く住む事になります。
隣人との関係性は重要になりますので、要らぬトラブルは避けたいものです。
■境界線が曖昧■
隣接する土地との境界線が曖昧な場合は、自分達の土地がどこまでかが明確でない為、隣人とのトラブル発生の元になり兼ねません。
関係性が良好な時は良いかもしれませんが、後々代が変わった時などに問題になる可能性があります。
■日照問題■
土地の形や広さによっては、建築後に隣接する住宅が日陰になってしまうケースもあります。
建築してからでは遅いです。
事前に確認するか、設計段階にて隣家への配慮が必要かもしれません。
生活に支障をきたす土地
快適な日常生活を送れるように、生活環境の整備は大切です。
不便やストレスを感じないような土地を選びましょう。
■生活する上で不便■
土地の場所によっては、最寄り駅や子供の学校、職場まで遠い、スーパーやコンビニが近くにないなど、生活する上で不便を感じる場合があります。
長く住む環境ですので、自分達の生活環境にあった土地を探す事は大切です。
チェックポイント
・最寄り駅までの距離
・通学、通勤に掛かる時間や道路状況(渋滞など)
・スーパーやコンビニ、病院、ドラッグストア、クリーニング店までの距離
■ご近所に問題がある■
近所にゴミ屋敷や、悪臭がする家。騒音が発生する工場やお店がある場合は、快適な生活を送れないかもしれません。
事前に近所を散策して、周辺環境を確認するようにしましょう。
■自治会や地域活動がある■
その土地によっては地域性があり、
自治会への加入が義務付けられている。地域行事が活発で参加がほぼ強制で、参加しないと近所付き合いがしづらいなどがあります。
仕事の関係や、性格的にそのような環境が合わない場合もあるでしょう。事前に確認してください。
土地に関する知識を得て、良い一戸建てを購入を購入しましょう。
それでも購入時に不安を感じる際は、お気軽にご相談ください。